概要: 楽天証券では、純金積立や金ETF、商品先物など複数の方法で金に投資できます。また、個人向け国債は手数料無料で購入可能ですが、中途換金には制限があります。本記事では、金・国債の投資方法に加え、先物取引と信用取引の手数料やリスクを解説します。
楽天証券で金に投資する4つの方法とそれぞれの特徴
純金積立・スポット購入(金・プラチナ等取引)
楽天証券では、金そのものに投資できる「金・プラチナ等取引」サービスを提供しています。これは金地金の価格に連動した金融商品で、毎月1,000円または1グラムから積立が可能です。購入方法は、定額積立、定量積立、スポット購入の3種類があります。
買付時には売買代金の1.65%(税込)の手数料がかかりますが、年会費や保管料は無料です。また、手数料の1%と、クレジット決済利用時には購入金額の0.5%分の楽天ポイントが貯まります。売却時の手数料は0円です。
なお、金・プラチナ等取引は総合課税の対象で、NISA口座では利用できません。また、地金はロンドン市場で保管されるため、為替リスクがある点にも注意が必要です(出典:楽天証券「金・プラチナ等の取引にかかる費用等」「金・プラチナ取引ルール」)。
金ETF(国内上場ETF)
金ETFは、証券取引所に上場している金価格連動型の投資信託です。楽天証券の国内株式取引(ゼロコース)を利用すれば、現物取引手数料は0円で購入できます。代表的な銘柄としてGXゴールド(425A)などがあります。
金ETFの最大のメリットは、NISA成長投資枠の対象商品であることです。NISA口座で購入すれば、値上がり益や分配金を非課税で受け取れます。また、特定口座や一般口座でも取引手数料無料の「手数料0円ETF」プログラムが適用されます。
ただし、ETFには信託報酬などの商品固有の保有コストがかかります。また、信用取引を活用すればレバレッジをかけることも可能ですが、リスクを十分に理解した上で取引する必要があります(出典:楽天証券「現物取引手数料」「NISA取引ルール」)。
商品先物(金先物取引)
楽天証券では「東京ゴールドスポット100」などの金先物取引も取り扱っています。先物取引は証拠金取引の一種で、少ない資金で大きな取引ができるレバレッジ効果がある一方、証拠金を上回る損失が発生するリスクもあります。
取引手数料は一律コースでミニ銘柄・金スポットが片道92円/枚(税込)、標準銘柄が356円/枚です。サヤトレーダーコースではさらに割安な手数料体系もあります。取引時間は日中立会8:45~15:15、夜間立会16:30~翌5:30と長時間取引が可能です。
先物取引はハイリスク・ハイリターンな商品であり、売りからも取引を始められるため、価格下落局面でも収益機会があります。初心者は十分にリスクを理解してから取引を始めましょう(出典:楽天証券「商品先物取引 東京ゴールドスポット100」プレスリリース)。
楽天証券で国債を購入する方法と個人向け国債の仕組み
個人向け国債の基本情報と購入方法
楽天証券では2010年10月から個人向け国債を取り扱っています。個人向け国債には変動10年、固定5年、固定3年の3種類があり、いずれも1万円以上1万円単位で購入可能です。募集による購入の場合は手数料無料で、購入対価のみで取得できます。
購入には楽天証券の証券総合口座に加えて、振替決済口座の開設が必要です。買付から換金までの手続きは、ほぼすべてインターネット上で完結できます。個人向け国債は元本割れリスクがなく、国が発行体であるため、安全性の高い投資先として初心者にも適しています(出典:楽天証券「個人向け国債に関する説明書」)。
中途換金の制限と費用
個人向け国債は原則として発行から1年間は中途換金できません。ただし、保有者が死亡した場合や大規模自然災害の被災時には、例外的に換金が認められています。発行から1年経過後は、いつでも中途換金が可能です。
中途換金時には「中途換金調整額」が差し引かれます。変動10年の場合は直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685、固定5年の場合は2回分の各利子相当額×0.79685が調整額となります。つまり、満期まで保有しなかった場合、一定のコストが発生する仕組みです(出典:楽天証券「個人向け国債に関する説明書」)。
税制上の取り扱いと注意点
個人向け国債の利子は、利子所得として申告分離課税の対象となります。上場株式等の譲渡損失と損益通算が可能である点は、投資家にとってメリットです。また、償還差益が発生した場合も申告分離課税が適用されます。
ただし、個人向け国債は原則として個人のみが保有可能で、法人や個人以外への譲渡はできません。NISA口座では購入できず、特定口座での取り扱いとなります。また、償還日や利子支払日の7営業日前から当日までは取引ができない点にも注意しましょう。クーリング・オフの対象外であることも覚えておく必要があります(出典:楽天証券「個人向け国債に関する説明書」)。
楽天証券の先物取引とは?金先物の手数料とリスクを確認
先物取引の基本的な仕組み
先物取引とは、将来の特定の期日に、あらかじめ決めた価格で商品を売買することを約束する取引です。楽天証券では「国内商品先物取引専用口座」を開設することで、金をはじめとする商品先物を取引できます。証拠金取引のため、実際の取引金額の一部を担保として差し入れることで、レバレッジを効かせた取引が可能です。
楽天証券の金先物取引には「東京ゴールドスポット100」があり、金100g単位から取引できます。純度99.99%以上の金地金の理論スポット価格が対象で、売り・買いどちらからでも取引開始が可能です。価格下落局面でも収益機会を得られるのが特徴です(出典:楽天証券「商品先物取引 東京ゴールドスポット100」プレスリリース)。
金先物の取引手数料体系
楽天証券の商品先物取引手数料は、一律コースとサヤトレーダーコースの2種類から選択できます。一律コースでは、標準銘柄が片道356円/枚(税込)、ミニ銘柄・金スポットが片道92円/枚(税込)です。
サヤトレーダーコースでは、スプレッド・コンビネーション注文時に標準銘柄が片道290円/枚、ミニ銘柄・金スポットが片道140円/枚となります。ただし、これらの注文方法以外で発注する場合は、片道810円/枚(ミニ銘柄・金スポット除く)と割高になります。電話注文ではさらに1,571円/枚が追加されます(出典:楽天証券「投資にかかる手数料等およびリスク」)。
先物取引のリスクと注意点
商品先物取引の最大のリスクは、証拠金を上回る損失が発生する可能性があることです。証拠金は総取引金額の概ね3~20%程度ですが、相場が急変した場合、預け入れた証拠金以上の損失を被ることがあります。レバレッジが高いほど、少ない値動きでも大きな損益が発生します。
また、取引時間が長いため、夜間の海外市場の動きによって睡眠中に大きな損失が発生するリスクもあります。価格変動リスクに加えて、流動性リスク(取引量が少なく希望価格で約定しないリスク)も存在します。先物取引はハイリスク・ハイリターンの投資手法であり、初心者は十分な知識と資金管理の準備が必要です(出典:楽天証券「投資にかかる手数料等およびリスク」)。
金先物はレバレッジにより少額で大きな取引が可能ですが、証拠金以上の損失リスクがあります。初心者は少額から始め、ロスカット注文の活用を検討しましょう。
楽天証券の信用取引の手数料と注意点を解説
信用取引の基本と手数料体系
信用取引とは、証券会社から資金や株式を借りて売買を行う取引です。楽天証券ではゼロコースを選択することで、国内株式の信用取引手数料が0円になります。ただし、SOR(Rクロスを含む)への同意が必要です。
ETF・REITの信用取引についても、2019年12月16日約定分から上場する全ETF・REIT・ETN等約330銘柄が、手数料コースに関わらず取引手数料無料となっています。金ETFを信用取引で売買する場合も手数料は0円です。これにより、コストを抑えながらレバレッジを効かせた金価格への投資が可能です(出典:楽天証券「信用取引(ETF・REITなど)の取引手数料を完全無料化」プレスリリース)。
委託保証金と追証の仕組み
信用取引を始めるには、最低30万円の委託保証金が必要です。委託保証金率は30%に設定されており、保証金の約3.3倍までの取引が可能です。ただし、委託保証金最低維持率(追証ライン)は20%に設定されています。
保証金率が20%を下回った場合、「追証(おいしょう)」と呼ばれる追加保証金の差し入れが必要になります。追証が発生した場合、不足額を現金で差し入れるか、建玉を決済して保証金率を回復させなければなりません。期限内に対応できないと、強制的に決済される可能性があります。レバレッジ型ETF等では、さらに高い保証金率が求められる場合もあります(出典:楽天証券「信用取引のご案内」)。
信用取引のリスクと初心者への注意点
信用取引の最大のリスクは、元本以上の損失が発生する可能性があることです。現物取引では投資金額が損失の上限ですが、信用取引では借入金を含めた金額が値動きの対象となるため、預けた保証金を超える損失が出ることもあります。
また、買建玉には買方金利、売建玉には貸株料というコストが発生します。金利や貸株料は日々発生するため、長期保有するほどコストが積み上がります。加えて、相場が急変した場合のリスクも大きいため、初心者は少額から始め、損切りルールを事前に決めておくことが重要です。制度信用取引には期限(約6ヶ月)があることにも注意しましょう(出典:楽天証券「信用取引のリスクと費用」セミナー資料)。
信用取引は手数料0円で始めやすい反面、損失が元本を超えるリスクがあります。最低保証金30万円を考慮し、余裕資金の範囲内で取引しましょう。
金・国債・先物・信用取引を始める前に知っておきたいポイント
投資目的に応じた商品選択の考え方
金や国債などの投資商品は、それぞれ特性が大きく異なります。安全資産として保有したいなら個人向け国債や純金積立、値上がり益を非課税で狙いたいならNISA成長投資枠での金ETF、積極的に収益を追求したいなら商品先物や信用取引といった具合に、目的別の使い分けが重要です。
特に初心者は、まず元本割れリスクの少ない商品から始め、徐々にリスクの高い商品に挑戦することをおすすめします。純金積立は月1,000円から始められ、個人向け国債も1万円から購入可能なので、少額投資の入門として適しています。
| 投資目的 | おすすめ商品 | 最低投資額 | NISA対応 |
|---|---|---|---|
| 安全性重視 | 個人向け国債 | 1万円 | × |
| 金に長期投資 | 純金積立 | 1,000円/月 | × |
| 非課税で金投資 | 金ETF | 1単元分 | ○ |
| 積極的に収益追求 | 商品先物・信用取引 | 証拠金30万円~ | × |
手数料・コストの全体像を把握する
投資商品を選ぶ際には、表面的な手数料だけでなく、取引時・保有時・売却時の総コストを比較することが大切です。楽天証券では多くの商品で手数料の優遇がありますが、商品ごとに異なるコスト構造を理解しておきましょう。
- 純金積立:買付手数料1.65%(税込)、売却無料、保有コスト無料
- 金ETF:取引手数料0円、信託報酬あり
- 個人向け国債:購入手数料無料、中途換金時に調整額あり
- 商品先物:1枚あたり92円~356円、証拠金必要
- 信用取引:取引手数料0円(ゼロコース)、金利・貸株料あり
一見無料に見える商品でも、為替コストや信託報酬、中途換金調整額など、間接的なコストが発生する場合があります(出典:楽天証券「投資にかかる手数料等およびリスク」)。
税制とNISA活用のポイント
投資で得た利益には税金がかかりますが、NISA制度を活用すれば一定額まで非課税になります。楽天証券のNISA口座数は2026年7月時点で800万口座を突破しており、多くの投資家に利用されています。
しかし、金や国債に関してはNISA対応に制限があります。純金積立はNISA対象外で総合課税となります。個人向け国債もNISAでは購入できません。一方、金ETFはNISA成長投資枠の対象であり、年間最大240万円の投資枠を活用して非課税で金に投資できます。商品先物や信用取引もNISA対象外です。
税制面を考慮するなら、長期の金投資にはNISA口座での金ETF購入が有利です。ただし、NISAでは損失が発生しても他の口座との損益通算ができない点は理解しておきましょう(出典:楽天証券「NISA口座数800万口座突破」「NISA取引ルール」)。
金投資をするならNISA対応の金ETFが税制面で有利です。純金積立や国債はNISA対象外のため、特定口座での課税取引となります。目的と税制をセットで検討しましょう。
まとめ
よくある質問
Q: 楽天証券で純金積立を始めるには最低いくら必要ですか?
A: 楽天証券の純金積立は、毎月1,000円(または1グラム)から始められます。買付手数料は売買代金の1.65%(税込)で、年会費・保管料は無料です。ただし、純金積立はNISAの対象外で、売却益は総合課税の対象となります。
Q: 楽天証券の個人向け国債は手数料がかかりますか?
A: 楽天証券で個人向け国債を募集により購入する場合、手数料はかかりません(購入対価のみ)。ただし、発行から1年間は原則中途換金ができず、1年経過後の中途換金には「中途換金調整額」が差し引かれます。
Q: 楽天証券で金ETFをNISAで買えますか?
A: 楽天証券の国内上場ETFはNISA成長投資枠の対象で、現物取引の手数料は無料です。金ETFも同様に購入可能ですが、ETFには信託報酬などの商品固有費用がかかります。
Q: 楽天証券の信用取引の手数料はいくらですか?
A: 楽天証券の国内株式の信用取引は、ゼロコースを利用すると手数料が0円になります。ただし、SOR(Rクロスを含む)への同意が必要です。また、信用取引には委託保証金(最低30万円、保証金率30%)が必要です。
Q: 楽天証券の金先物(東京ゴールドスポット100)の手数料はいくらですか?
A: 楽天証券の商品先物取引の手数料は、一律コースの場合、ミニ銘柄・金スポットは片道92円/枚(税込)です。ただし、東京ゴールドスポット100の当初手数料は2016年時点で60円/枚と発表されましたが、現在の正確な手数料は公式ページで確認が必要です。先物取引はレバレッジ効果があり、元本を上回る損失リスクがあります。
