楽天証券の預かり金とは 入金から出金までの基本を解説

預かり金の基本的な仕組みと種類

楽天証券の「預かり金」とは、証券総合口座に預け入れているお金のことで、株式や投資信託の購入、出金の原資となります。楽天証券では、顧客から預かった金銭や有価証券を法令に従って自社の財産と分別して保管しています。つまり、万が一楽天証券が破綻した場合でも、預かり金は顧客の財産として保護される仕組みです。また、この金銭や有価証券のお預かり自体に料金はかかりません。

預かり金と他の証拠金の違い

楽天証券の口座内には「預かり金」以外にも、信用取引の委託保証金、FXの証拠金、先物・オプションの証拠金など、複数のお金の区分があります。これらは目的が異なるため、預かり金とは別に管理されています。たとえば、信用取引で建玉を保有するためには、預かり金から委託保証金へ資金を振り替える操作が必要です。出金できるのは原則として預かり金のみであり、証拠金を出金したい場合は、一度預かり金に振り替える手続きが発生します。

預かり金にまつわるよくある誤解

預かり金は「単に入金しただけの状態の資金」も含みます。よくある誤解として、「売却したらすぐに出金できる」というものがありますが、国内株式の売却代金は受渡日(約定日から3営業日目)まで預かり金として反映されません。そのため、売却約定後すぐに出金しようとしても、出金可能額に含まれず手続きできないケースがあります。預かり金残高と出金可能額は必ずしも一致しない点に注意が必要です。(出典:楽天証券「金銭・有価証券の預託、記帳及び振替に関する契約のご説明」)

要点:預かり金は証券口座内の購入・出金の原資であり、信用取引の保証金やFX証拠金とは別管理です。売却代金が預かり金になるのは受渡日以降のため、すぐに出金はできません。

国内株式の受渡日とは 売却代金がいつ出金できるようになるか

受渡日の基本ルール

国内株式の現物取引における「受渡日」とは、売買が成立した日(約定日)から起算して3営業日目のことを指します。これは約定日を含まない3営業日目という意味で、たとえば月曜日に約定した場合、受渡日は木曜日(営業日ベース)です。金曜日に約定した場合は翌週の水曜日が受渡日となります。この受渡日は金融商品取引所の統一ルールであり、楽天証券独自のものではありません。

売却代金が出金可能になるタイミング

株式を売却した代金は、受渡日の営業日内に預かり金として反映されます。その後、預かり金に反映されたタイミングで出金手続きが可能になります。たとえば水曜日に約定した場合は、翌週月曜日の受渡日に預かり金となります。受渡日以前の段階では、取引履歴に売却約定が表示されていても、出金可能額には含まれない点に注意が必要です。「売却したのにお金が出金できない」というトラブルの多くは、受渡日前に出金しようとしているケースです。

受渡日を考慮した資金計画のポイント

資金が必要な日に合わせて売却する場合は、受渡日から逆算して約定日を決める必要があります。たとえば、週末に現金が必要な場合、遅くともその週の火曜日までに売却を約定させなければ、金曜日の受渡日が週明けにずれ込む可能性があります。また、祝日が挟まると受渡日はさらに後ろ倒しになるため、年末年始やゴールデンウィークなどの長期休暇前は特に注意が必要です。「らくらく出金」を利用すれば受渡日当日の即時出金も可能ですが、まず受渡日を迎えなければ出金自体ができません。

要点:国内株式の売却代金は約定日から3営業日目の受渡日にならないと出金できません。資金が必要な日から逆算して売却タイミングを決めることが重要です。

楽天証券で出金する方法 らくらく出金から銀行振込まで手数料を比較

出金方法の種類と基本的な流れ

楽天証券からの出金方法は大きく分けて「らくらく出金」と「一般の銀行振込出金」の2種類があります。らくらく出金は楽天銀行またはみずほ銀行の口座を持つ利用者向けのサービスで、一般の銀行振込出金はそれ以外の登録金融機関向けです。いずれも出金先として本人名義の銀行口座のみ登録可能で、第三者の口座には出金できません。また、いずれの方法でも振込手数料は原則無料です。(出典:楽天証券「楽天証券マネープリッジ利用規定」)

らくらく出金の特徴と制限

らくらく出金は24時間リアルタイムで即時出金できるサービスです。楽天銀行の場合は1営業日あたり最大1,000万円・5回まで出金可能です。みずほ銀行の場合も同様に24時間利用可能で、1回1,000円以上から1,000万円まで、1営業日の合計上限も1,000万円です。ただし、処理件数が増大した場合やメンテナンス時間帯は、出金待ち表示となったり翌営業日の処理となったりする場合があります。(出典:楽天証券「楽天証券マネープリッジ利用規定」、みずほ銀行・楽天証券共同リリース 2025年3月19日)

出金方法の比較表

項目 らくらく出金(楽天銀行) らくらく出金(みずほ銀行) 一般銀行振込
利用可能時間 24時間即時 24時間リアルタイム 受付締切時間あり
振込手数料 無料 無料 無料
1回あたりの上限 1営業日1,000万円まで 1回1,000円〜1,000万円 金融機関により異なる
1日の回数制限 5回まで 制限なし(合計1,000万円) 特になし
着金タイミング 原則即時 原則即時 翌営業日以降の場合あり
要点:楽天銀行またはみずほ銀行の口座があれば「らくらく出金」で24時間即時・手数料無料で出金できます。それ以外の銀行も手数料無料ですが、受付締切により翌営業日処理となる場合があります。

信用取引の追証とは 発生条件・判定タイミング・解消方法を解説

追証の発生条件と判定タイミング

追証(追加保証金)とは、信用取引において委託保証金率が一定の水準を下回った場合に追加で差し入れが必要となる保証金のことです。国内株式信用取引では、大引け時点で委託保証金率が20%を下回るか、委託保証金の額が30万円を下回った場合に追証が発生します。判定は毎営業日の大引け後に行われるため、取引時間中に一時的に20%を下回っても、大引け時点で回復していれば追証は発生しません。(出典:楽天証券「信用取引に関する説明書」)

追証発生時の解消期限と方法

追証が発生した場合、発生から翌々営業日の15時30分までに解消する必要があります。解消方法は、金銭または有価証券を委託保証金へ振り替えることです。預かり金に入金するだけでは追証は解消されません。建玉の一部を返済した場合は、返済した建玉の約定価額の20%が不足額から控除されます。ただし、不足額の全額解消が必要であり、一部だけの差し入れや相場回復だけでは解消とはみなされません。

追証を放置した場合のリスク

追証が期限内に解消されなかった場合、楽天証券はすべての信用建玉を強制決済(反対売買)する権限を持ちます。さらに、前引けまたは大引け時点で委託保証金率が10%を下回った場合には、期限前でも全建玉が任意処分される可能性があります。強制決済の結果、不足金が発生した場合は、代用有価証券が売却されて充当されます。追証を無視して放置すると、意図しないタイミングで損失が確定し、口座全体に影響が及ぶリスクがあるため、早急な対応が必要です。(出典:楽天証券「信用取引に関する説明書」)

要点:追証は委託保証金率が20%を下回った大引け後に発生し、翌々営業日15時30分までの解消が必要です。解消には預かり金から委託保証金への振替操作が必須で、放置すると全建玉が強制決済されます。

指値注文の手数料と円貨決済のコスト 楽天証券でおさえるべき注意点

指値注文の基本的な手数料体系

楽天証券の国内株式取引では、「ゼロコース」を選択している場合、現物取引・信用取引ともに取引手数料は0円です。これは成行注文でも指値注文でも同様で、指値注文だからといって追加の手数料が発生することはありません。ただし、ゼロコースを利用するには、SOR(Rクロスを含む)の利用に同意する必要があります。SORとは最良執行を追求するために複数の取引所から最適な価格を選ぶ仕組みです。IFA契約者など一部の利用者は手数料体系が異なる点に注意が必要です。(出典:楽天証券「現物取引手数料」)

円貨決済にかかる為替コスト

外国株式(米国株式など)を取引する際は、円貨決済と外貨決済の2つの方法があります。円貨決済を選択した場合、楽天証券が自動的に為替取引を行うため、為替スプレッド(売値と買値の差)が実質的なコストとして発生します。為替スプレッドは市場の状況により変動しますが、一般的に外貨決済に比べて円貨決済の方がコストが高くなる傾向があります。米国株式信用取引では、委託保証金として米ドルを利用する場合評価額の100%が担保価値となりますが、日本円の場合は評価額の95%となる点も考慮が必要です。

投資信託の保有コストとポイント還元

投資信託では、購入時手数料が無料(ノーロード)の商品が多く提供されていますが、保有中は信託報酬が日々差し引かれます。また、楽天カードによるクレジットカード積立では、ポイント還元率が楽天ブラックカードで最大2%、楽天プレミアムカードで1%、楽天ゴールドカードで0.75%または1%、その他の楽天カードで0.5%または1%と、カードの種類とファンドの代行手数料によって還元率が異なります。ポイントは投資に利用可能ですが、為替コストや信託財産留保額など、商品固有の費用までゼロになるわけではありません。(出典:楽天証券「楽天カードクレジット決済のポイント還元率」2026年7月21日更新)

要点:国内株式の指値注文はゼロコースで手数料0円ですが、SOR同意が条件です。外国株式の円貨決済には為替スプレッドが発生し、投資信託では信託報酬や商品固有費用にも注意が必要です。